column( コラム )

民泊

河口湖民泊市場の現在地──供給増と季節変動の中で戦う術とは

河口湖民泊市場の現在地──供給増と季節変動の中で戦う術とは

河口湖エリアの民泊市場は、2024年から2025年にかけて着実に拡大しています。最新データによると、過去1年間の宿泊予約数は120,150件で、前年の93,317件から約28.7%増加しました。一方、アクティブリスティング数は1,094件となり、これも前年の832件から約31.5%の増加。需要と供給が同時に拡大する中で、運営者の戦いはより戦略的なものになっています。


増える予約、でも平均稼働率は微減に

予約数と物件数がともに増加する中で、肝心の平均稼働率(Occupancy Rate)は75%と、依然として高水準を維持。しかし前年と比べて2%の減少となっており、供給増による競争激化の影響がうかがえます。

一方、RevPAR(1室1日あたりの売上高)は23,860円と堅調に推移し、前年から約1,190円のプラスとなっています。価格戦略や予約管理の巧拙が、稼働率以上に収益へ直結している実態が浮かび上がります。

  • 宿泊予約数:120,150件(前年比 +28.7%)

  • アクティブリスティング数:1,094件(前年比 +31.5%)

  • 平均稼働率:75%(前年比 ▲2%)

  • RevPAR:23,860円(前年比 +1,190円)


シーズナリティの明暗──“3つの勝負月”と“3つの危機月”

年間を通しての収益変動も大きな特徴です。特に好調な月は4月・8月・11月で、これらは平均宿泊単価(ADR)も高く、年間収益の約32%をこの3カ月で稼いでいます。一方で、1月・6月・9月は収益が落ち込む“要警戒”の閑散月です。

ADR(円) 月間平均収益(円) 年間収益に占める割合
高需要期(4・8・11月) 約32,885 約721,976 約31.6%
低需要期(1・6・9月) 約26,165 約450,398 約19.7%

この収益の季節格差を見れば、通年で同一価格を設定することのリスクは明らかです。逆に言えば、閑散期の収益対策こそ、年間収支を大きく左右する鍵となります。


今後に向けた戦略的ヒント

市場データから導かれる、民泊運営の打ち手は以下の通りです:

  1. 閑散期こそ“レビュー獲得月間”として活用
     滞在体験を強化し、レビューの質と量を稼働率が低い時期に積み上げることが、繁忙期の価格競争力につながります。

  2. 価格の“波”を設計する
     高需要期の平均予約リードタイムは40.2日、低需要期は31.3日。このリズムに合わせて早期割引や広告投下のタイミングを最適化するべきです。

  3. 同質競争からの脱却
     供給過剰の兆候が見える現在、“どこでもある宿”ではなく“選ばれる宿”への進化が求められます。


TOCORO.の支援──データと現場力の融合

TOCORO.では、外部データツールを駆使し、河口湖の最新市場トレンドを読み解いた価格戦略と運営改善を実施しています。物件のポテンシャルを最大限に引き出し、収益性を高める支援をおこなっています。

「データを活かせる者が、生き残る」時代。TOCORO.とともに、“価格の波”を乗りこなし、閑散期も含めた通年安定運営を実現しませんか?

 

 

 

このたび、株式会社TOCORO.代表取締役の田辺大地が、TOKYO MXの地上波番組「企業家たちの挑戦ストーリー」に出演いたしました。
番組内では、創業に至る経緯や、地域とともに成長する企業を目指すTOCORO.のビジョンについて語らせていただきました。また、河口湖での実際の民泊の売上実績なども紹介させて頂きました。
放送をご覧いただいた皆さま、そして日頃から応援してくださる皆さまに、心より感謝申し上げます。
今後も、河口湖から世界に向けて魅力を発信し続けてまいりますので、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

 

また、本番組の内容は、TOKYO MX公式YouTubeチャンネル「企業家たちの挑戦ストーリー」でもご覧いただけます。
放送を見逃した方や、改めてご覧になりたい方は、ぜひこちらからご視聴ください。


Contact

サービス・その他に関するお問い合わせは
リンクフォームからお問い合わせください。

contact us