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民泊

2025年ゴールデンウィーク、宿泊市場の実態──インバウンドと円安がもたらす影響とは?

2025年ゴールデンウィーク、宿泊市場の実態──インバウンドと円安がもたらす影響とは?

2025年のゴールデンウィーク(GW)は、インバウンド需要の高まりと円安の影響を強く受けた、宿泊市場にとって重要な期間となりました。本コラムでは、ホテルの稼働率、航空需要、そしてインバウンドの動向を踏まえながら、2025年GWの宿泊市場を分析し、今後の民泊運営に役立つヒントを探っていきます。


① ホテル稼働率と宿泊価格の動向

JTBの調査によると、2025年GW期間中の国内旅行者数は前年よりやや減少(対前年92.8%)したものの、旅行平均費用は微増(対前年101.4%)となりました。これは、宿泊単価の高騰が背景にあると見られます。

特に東京、大阪といった大都市圏では、インバウンド需要の回復と人件費上昇を受け、宿泊費が過去最高水準に達しました。国内旅行者にとっては負担増となり、短期旅行や近場志向が強まった一方、インバウンド客が積極的に高価格帯の宿泊施設を押し上げる構造が鮮明になりました。


② 航空便稼働率とインバウンド需要

関西国際空港では、GW期間中の国際線旅客数が948,400人(2019年比103%)を記録し、出発・到着ともにピークを迎えました。これは、2019年(コロナ前)を上回る回復ぶりであり、インバウンド需要の力強さを裏付ける結果となっています。

また、訪日外国人旅行者数全体も2025年は対前年108.9%、2019年比126.1%と高水準。東京・大阪・福岡などの都市部では、宿泊検索数が前年比+50%と急伸しており、外国人旅行者の旺盛な需要がホテル・民泊問わず宿泊施設の稼働率を押し上げました。


③ 価格戦略・運営のポイント

今回のデータから見えるのは、

  • 国内需要はやや減速傾向(価格高騰により節約志向が強まる)
  • インバウンド需要は旺盛(円安とイベント効果で高価格帯にも耐性)

という二極化の構図です。

民泊・宿泊施設運営者にとっては、

  • インバウンド向けに高単価設定・長期滞在プランを組む
  • 国内旅行者向けには直前割やお得感を演出する
  • OTAやSNSで外国語対応を強化する といった柔軟な価格・販促設計が求められる時代に突入しています。

まとめ:インバウンド時代の波を逃さないために

2025年GWの結果は、「円安×インバウンド回復」が宿泊業界を押し上げるトレンドを強く印象付けました。しかし、その一方で国内市場の変化にも目を向け、両輪で戦略を組み立てることが重要です。

TOCORO.では、インバウンド需要・国内需要それぞれに応じた価格設計とプロモーション施策を適切に切り替えながら、民泊施設の収益最大化に取り組んでいます。

これからの繁忙期・閑散期を乗り越えるためにも、世界と日本のマーケットの動きを敏感に捉えた運営を進めていきましょう。

 


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