column( コラム )
日中関係の悪化で団体キャンセル増――民泊はどう対処する?平日と直前の埋め方ガイド

まず全国で何が起きている?
この秋以降、日中関係の悪化を受けて中国からの日本旅行の“見合わせ・キャンセル”が全国で増加しています。中国当局の渡航注意喚起や大手旅行会社の団体販売停止の影響で、数十万件規模の航空券・ツアーの取消が出たとの報道も。大阪など中国需要の比重が高い都市では年末までに1,000人超の団体キャンセルがまとまって発生しました。
ただし訪日全体のボリュームは過去最高圏です。2025年10月の訪日客は約389万人(前年比+17.6%)と記録的水準で、韓国・台湾・東南アジア・欧米など他地域の個人旅行が底堅いのが現在の全体像です(JNTO/業界統計)。要するに「総量は強いが、中国ソースが弱含み」というミックスの変化が起きています。
TOCORO.の直近データ(中国旅行客の比率)
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2025年 通年:8%
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2025年 2月:10%(高め)
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2025年 12月:2%(直近は低下)
→ この推移だと、来年2月は今年ほど中国需要を見込みにくい前提で動くのが安全です。**「中国以外で早めに確保」+「直前でしっかり埋める」**の二段構えに切り替えます。
いま民泊に起きやすいこと(個人客メインの視点)
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早めの予約が薄くなり、直前の空きが増えやすい。
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土日は強い一方、平日が弱くなりやすい。
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価格は、土日は維持しつつ、平日だけ細かく調整が必要。
(団体キャンセルはホテル打撃が大きい一方、民泊は個人旅行比率が高いため「じわっと効く」タイプの影響にとどまる傾向。)
今日からできる「穴の埋め方」5つ(春節2月強化版)
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直前の値段を“階段”で
21→14→10→7→3日前と段階的に調整。連泊割を平日に厚くして“まとめ取り”。 -
“使いやすさ”が伝わる見せ方に
タイトルと1枚目写真に駅からの時間・定員・ベッド数・洗濯・キッチン。冬は暖房・乾燥・駐車も明記。 -
体験を同梱して値引きに頼らない
荷物預かり/朝食キット/送迎/近場アクティビティをセット料金で。 -
レビュー運用を最優先
新しいレビューは48時間以内に返信。掲載順位が上がり、直前の埋まり方が変わります。 -
在庫を“直前にも”解放
当日〜7日先の部屋を常に販売中に。キャンセル規定は7日前まで優しめ、以降は通常に。
来年2月に向けた先行確保のコツ
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早割+返金可プランを今すぐ投入(韓国・台湾・ASEAN・欧米向け文言で)。
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平日だけ早割厚め、土日は据え置き。
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予約サイトの説明は家族・グループ向けワードを増量。
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写真はベッド配置/荷物スペース/食事シーンなど“人数感”が伝わるカットを追加。
ざっくり効果イメージ
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- いま:稼働 70% × 平均料金 50,000円 = 35,000円/室
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対策後:稼働 78% × 平均料金 48,500円(−3%) = 37,830円/室
→ +2,830円/室(約+8.1%) の上振れ
まとめ(TOCORO.の考え)
団体が減っても、個人で埋まる。 ポイントは平日と直前です。
「価格を小刻みに調整」「“使いやすさ”の見せ方を強化」「体験同梱で価値を足す」。そして来年2月は中国以外で先に押さえ、直前で仕上げる。これを物件ごとの数字に落とせば、稼働と単価は戻せます。
参考(全国動向)
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中国の対日渡航注意喚起・大手の団体販売停止、数十万件規模の取消報道。
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大阪での団体キャンセルがまとまって発生。
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訪日総数は過去最高圏(10月 約389万人)。
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