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民泊

海外OTAは“インバウンド専用”ではない──価格感度と販路多角化のすすめ

海外OTAは“インバウンド専用”ではない──価格感度と販路多角化のすすめ

民泊や宿泊業界において、OTA(Online Travel Agency)は今や集客の要ともいえる存在です。数年前までは「国内向け=楽天トラベル・じゃらん」「インバウンド向け=Booking.com・Agoda・Expedia」といった棲み分けが一般的でしたが、最近ではその境界が大きく揺らいでいます。

実は今、日本人ユーザーの間でも海外OTAの利用が増えており、“海外OTA=外国人専用”という認識は時代遅れになりつつあります。今回は、海外OTAを戦略的に活用するためのポイントと、多角的な販路設計の重要性を解説します。


なぜ今、海外OTAを再評価すべきなのか?

① 日本人の「価格感度」が高まっている

インフレや円安の影響もあり、国内旅行者も「お得な方」を求めて行動しています。Agodaなどが実施する“モバイル限定割引”や“本日限定セール”といったタイムセールに惹かれて、海外OTAを利用する層が確実に増えています。

② メタサーチ経由の見え方が違う

Googleホテル検索やトリバゴなどの比較サイトにおいては、海外OTAがより目立つ価格・特典の表示をする仕組みになっているケースも多く、結果として露出が増加します。

③ 日本語UIの改善が進んでいる

かつては「海外OTA=英語で不安」という印象もありましたが、現在は日本語表示・日本語サポートも進化しており、日本人でも問題なく予約できる環境が整っています。


戦略的に活用するためのチェックポイント

1. OTA別のパフォーマンス分析

「どのOTAが最も成果を出しているか」を把握するために、

  • 成約率(CVR)
  • 平均予約単価(ADR)
  • キャンセル率
  • リードタイム(予約〜宿泊までの期間) などを可視化しましょう。意外な発見があるかもしれません。

2. 英語・多言語での写真・説明文の整備

特にBooking.comやAgodaでは、説明文や施設案内のクオリティがコンバージョンに直結します。ChatGPTなどを使って、簡潔かつ魅力的な翻訳文を整備することも有効です。

3. 海外OTA特有の販促機能を使いこなす

  • Agodaのモバイル割引・クーポンコード
  • Booking.comの「ジーニアス特典」や「季節ごとのキャンペーン」を活用した割引戦略
  • Expediaのパートナーキャンペーン参加 など、OTAごとの独自機能を使いこなすことで表示順位も改善し、予約数に直結します。

まとめ:販路を広げる=チャンスを広げる

海外OTAは、インバウンド需要の回復とともに重要な集客チャネルであると同時に、価格感度の高い日本人旅行者にも支持されつつあります。

TOCORO.では、施設ごとの特性やターゲットに応じてOTA戦略を設計し、国内外問わず最大限の集客ができるよう多言語対応・販促設定などを行っています。

販路の最適化は、稼働率と単価の両方を伸ばす強力な武器。今こそ「海外OTAはインバウンド専用」という思い込みを捨て、柔軟で戦略的な運用を目指してみてはいかがでしょうか。

 


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